TD Direct®
CADデータとのギャップをうめるモデル変換ツール
Geometry Preparation and Thermal Finite Element Mesher
TD Directは、CAD設計による幾何形状とThermal Desktop(以下、TD)の熱モデルとの間のギャップを埋める強力なソフトウエアです。TDがAutoCADベースで動作するのと同じように、TD DirectはSpaceClaimベースで動作します。TD Directにより、長い間熱解析エンジニアにとって難題だった数多くの問題を解決することができます。メリットは、Pro/EやSolidWorks、CATIA V5といったメジャーなCADフォーマットをダイレクトにインポートできることです。それらのCAD形状を出発点にして最終的にはTDで熱解析することが目的ですが、その間の重要な役割をTD Directが果たします。SpaceClaim/TD Directは、初心者でも使いやすい幾何形状の簡素化やリペアなどの機能と、有能なメッシュ作成機能を備えています。
TD Directは、CAEによる幾何形状とTDによる熱モデルをリンク(同期)します。リンクが張られる際には、幾何形状はAutoCADデータの一部となり、熱モデル用のメッシュも自動的に生成してTDにインポートします。このリンクは双方向で機能します。即ち、TD側で予め定義した熱物性や光学特性などをTD Direct側にロードします。リンクは同期機能が備わっており、TD Directのどんな変化でも、ワンクリックでTD側が更新されます。TDの熱モデルとの迅速な同期機能とTD Directの幾何形状変更操作の容易さは、反復設計プロセスとそれに関連した数多くの問題を解消します。
まず初めに、CADソフトウエアにより形状を作成します。場合によっては、他のプロジェクトからCAD情報をインポートする場合もあるかもしれません。SpaceClaimは各種のCADフォーマットを読み込むことができますので(一部機能はオプションです)、CAD形状をファイルに保存した後、SpaceClaimでデータを読み込みます。次に、SpaceClaimで熱モデル用に幾何形状を簡素化し、TD Directで熱モデルのための前準備を行います。この時、TD側とリンクを張ることで事前に材料熱物性や表面光学特性をSpaceClaimモデルに割り当てることができます。最後に、TD側のSpaceClaimリンクコマンドにより、ソリッド表面及びサーフェイス面にのみ作成された熱モデル用のFEMメッシュをTDにインポートします。この時、必要であればチェック用に幾何形状も同時にインポートすることができます。
システム要件
- Thermal Desktop 5.6以降
- SpaceClaim Engineer® 2016, 2017